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セラミドがお肌の保湿に効果があるとされ化粧水などに使われる理由/セラミドの特徴や働きについても

美容と健康にはお肌の保湿が重要であることはよく知られており、そのために保湿効果があるセラミドがスキンケア用の化粧水に使われています。なぜセラミドが保湿成分として使われるのかというと、人の肌にもともと含まれている成分で、健康的に肌の水分を保持できる働きがあるからです。

詳しく成分の特徴を見ていくと、脂質の一種で水と油の両方に馴染む性質があり、細胞間脂質を構成する成分のひとつでもあります。

細胞間脂質とは何かというと、角質層にある角質細胞と角質細胞の間を埋める物質です。細胞間脂質によって、角質細胞はラメラ構造という規則正しく折り重なった状態になり、角質細胞同士の隙間がなくなります。すると、隙間から体内の水分が蒸発して失われることを防げますし、外部からやってくる細菌や紫外線といった刺激が内部に侵入を食い止めることができます。これがいわゆるバリア機能と呼ばれるものです。

ところが、セラミドなど細胞間脂質を構成する成分は年齢とともに分泌量が衰えていきます。そうなれば細胞間脂質の量も減少していくので、角質細胞の間を埋めるものが不足します。すると、質細胞の並び方が乱れ、隙間ができてしまいます。隙間からは水分がどんどんと失われていき、その結果としてハリや弾力が失われシミ・シワができやすくなります。

そこで若い頃のようなハリや弾力を取り戻すために、外部からセラミドを補えばいいということで化粧水を始めとしたスキンケア化粧品の成分として使われています。通常、スキンケア化粧品には、動物・植物から抽出されたものが使われます。人間から抽出すれば、もっとも馴染みやすいのですが、流石にそれはしていません。代わりにヒト型といって人間のものに近い成分が使われています。

では動物由来と植物由来でその効果に違いはあるのかというと、最も肌に馴染みやすいのがヒト型で、次いで動物由来、そして植物由来という順番になります。石油から合成される場合もありますが、それは名称も違うものを使わないといけないし、効果が極めて低いです。

安全性や価格についてもおおよそ同じ順番です。ただ植物由来には気をつけるべき点があって、原材料には大豆のようにアレルギー反応を引き起こすものもあります。もしアレルゲンだと気が付かずに使用してしまったときには、炎症・かゆみなどの症状が出る恐れがあります。

効果や安全性が高い動物由来やヒト型を使いたいでしょうが、価格が高くなるので日常的に使いやすいのは安価な植物由来です。セラミド配合のスキンケア化粧品を購入するときには、予算と効果・安全性のバランスを考える必要があるでしょう。